ルッルカさんが化け物にでも見えたか

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

 

新しい職場で

早速あれこれ改革を始めた私

 

 

色々な人の色々な角度の視点からの意見を

とにかく聞いて聞いて聞きまくる

 

右の人は『これは要らない』と言っても

左の人は『これは残すべき!』と言う

 

そんなんじゃ無駄な作業は減らねぇんだ・・・!

 

 

だけど

どっちの意見も尊重しなきゃならないんで

 

 

もう

 

完全にエクセルVBA&関数ラッシュ

 

 

今まで4部署に対応する為に

パターン別に4度も入力して作っていたものを

1つのシートに1度入力するだけで

 

勝手に3部署分に対応したシートが出来上がる!

 

 

年計表が欲しいだって!?

じゃあそのシートも勝手に出来ちゃうように作っちゃおう!

 

これまでの10年分のデータもそれと同じようにして欲しい!?

任せとけ!

一個コード組めたらあっという間に出来ちゃうぜ!

 

 

そんな素敵データを作る日々

 

 

まぁ基本がアナログな会社で

マクロを組んだりする必要性が無いお陰もあって

それほど難易度が高くない

 

一日1データくらい出来ちゃう

 

 

ほんっと楽しい

 

 

やっぱね

コード組んだり関数あれこれ考えてる時が一番楽しい

 

 

やりたい事は工夫と想像力さえあれば何だって出来ちゃう!

 

それがエクセルさ!!!

 

 

ただ

休憩を忘れてしまう&休憩が不要になっちゃう

というのが難点だろうか

 

楽しい事をやっている時って

人間全然疲れないじゃないですか

 

時間を忘れて夢中でやっちゃうから

一日に2時間もある休憩がむしろ邪魔で仕方ない

 

 

何度か休憩時刻を過ぎても無視して仕事をしていたんだけれど

その度に複数の人たちから

「休憩入って!」

と声を掛けられた

 

休憩入ってます!

 

今これもう休憩みたいなもんです!

 

私にとってこれは仕事じゃなくて遊びなんです・・・!!!

 

 

と言った所で

なんか余計な角が立っても困るので

仕方なくお昼休憩だけは1時間程度取るように心掛けている

 

 

あーあ

 

休憩なんかしてる場合じゃないんだけどなぁー

早くデスクに戻って今思いついたコード組みたいんだけどなぁー!

 

 

 

そして

改革はこれだけじゃない

 

 

もちろん社内の今まで散々ザルだった部分も

徹底的に直していかなければならない

 

 

絶対に出さなきゃならない書類を提出しない

という人たちが圧倒的に多くて

今まで20歳の女の子は

それを見て見ぬふりしてきた

 

「声をかけるの面倒臭い」

「何回も言って嫌な顔されるの嫌」

「書類無くてもまぁそういう事かなって分かるし」

 

これらが

彼女が今まで見て見ぬふりをしてきた理由である

 

 

・・・うん

 

 

なるほど・・・

 

 

 

なので今までは

「出さなきゃいけない書類だって最初に言われた事あるけど

 出さなくても誰からも注意された事無かったから

 不要って事だよな」

という認識で通ってしまっていたのだ

 

 

これが一度定着してしまっている所へ

急にがみがみ言い出す事のなんとリスクの高い事よ・・・!

 

 

持ち前の明るさと

クレーム処理で身に着けた腰の低さで

がみがみさを隠してしつっこく付きまとってやる・・・!

 

 

私「も~~~し訳ございません・・・!

  こちらの書類が提出されていないようでして

  何とか今から書いて頂けないでしょうか・・・!?」

 

男性「えっどういう事?」

 

私「本来提出が必須な書類なんですよ~・・・!

  今まで注意された事が無かったのにどうして急に

  と思うのは当然!こちらも分かっているんです!

  ですが!今後はどうか!どうかお願いいたします!!!

  そして4月1日からの分をどうか・・・!!!」

 

 

選挙活動最終日レベルの低姿勢&食らいつきである

 

 

このお願いの仕方で

「それでも書かねぇ!」

と言ってきた人は今の所一人も居ない

 

若干不満そうな表情を浮かべる人たちの方が

圧倒的に多いのは事実だけれど

 

日本人って

アホほど低姿勢な人を目の前にすると

断るって事がしにくくなるもんですよね・・・

 

腰を90度に折り曲げて

プライドなんて金にも腹の足しにもならねぇもんは投げ捨てて

全力でお願いするのがポイントだ!!!

 

 

まぁ・・・

 

こんな低姿勢で依頼する羽目になったの

 

私のせいじゃねぇんだけどな!!!?

 

 

これまで放置してきた会社全体の問題だと思うよ!?

 

 

20歳の女の子が独断で

「面倒くさいからやめた」

という案件も多々見受けられるけれど

チェックしていなかった上の人間にも責任はあるよね!

 

 

だけど

入社2週間ちょっとの私には

100%責任ねぇんだよなぁ・・・

 

 

いや

良い良い!

 

私が頭下げて上手く事が運ぶなら

こんな頭なんぼでも下げてやんよ!!!

 

 

 

こうして

ひたすら大勢の人たちに頭を下げて

書類の提出を依頼していたその時

 

一人の・・・私と同年代の男性が声をかけてきた

 

 

男「ルッルカさん・・・あのっ・・・!」

 

 

この男性

 

色白でひょろひょろ

 

とても力仕事が出来そうな雰囲気は無く

瓶底みたいな眼鏡をかけていて・・・

 

 

まるでのび太君のような人である

 

 

人と話す事が緊張するのか

いつもおどおどしていて

はっきりとした口調で誰かと会話をしているのを見た事が無い

 

ボソボソッと話す

 

 

だけど

 

親切なんですわ

 

さりげない気遣いが『出来る女子』レベル

 

 

私が自分の席から少し離れた位置で電話を取ってしまい

あらあら大変どこかにペン無いかしら

と探そうと顔を上げた瞬間

 

スッと無言でこちらを見ずにペンと紙を差し出してくれる

 

 

超良い人

 

 

20歳の女の子がちょっと仕事で困っていると

さりげなくヒントになるようなカタログを渡したり

 

年配でちょっと身体が不自由な社員さんには

代わりにノートを書いてあげたりもしている

 

 

誰に対しても超絶親切

 

 

私「はい!」

 

男「あっ・・・あのっ・・・その・・・

  ぼ・・・僕もそれ・・・いっぱいありっ・・・あります・・・

  よね・・・ごっ・・・ごめんなさい・・・」

 

 

えぇぇぇーーーー!!!?

 

なになに!!!?

 

今まで「え?なんで急に?」みたいな事を言う人は居ても

「ごめんなさい」なんて言ってくれた人居なかったよ!?

 

なのになんでー!?

 

 

男「いっ・・・リストを頂けたら・・・

  すぐに書いて・・・お渡しします・・・」

 

私「ありがとうございます!

  じゃあこちらがリストです!」

 

男「あぁ・・・こんなにたくさん・・・

  すみません・・・

  お手数をおかけしました・・・」

 

 

良いんだよ全然!!!

 

こちらこそ私が来た途端に

急にこんな事になってごめんなさいね!?

 

 

内心

「ぐだぐだうるせぇなぁ!

 良いから黙って書けよクソ共が!(言い過ぎ)」

と思いながらへこへこしていた私の心まで

何だか救われた気がする

 

 

こんな良い人も居るなら

そんなささくれ立った心は捨てて

心から申し訳ない気持ちでお願いしようかな・・・!

 

 

リストをすべての人に配布し終えると

何人かが不満そうに

まともさんの所にどういう事なのか聞きに行ったが

 

その瞬間まともさんがマジギレで怒鳴った

 

 

まとも「あたし今までも書けって朝礼で言ってたよねぇ!?

    注意されないから書かなくても良いって話じゃなくない!?

    むしろなんでこっちが毎回注意しなきゃなんないの!?

    ガキじゃあるまいし!

    あたしに聞かなくても答え分かってんじゃん!

    良いから黙って書きな!!!

    バカじゃないのほんとに!」

 

 

おわわわわ・・・こわやこわや・・・!

 

 

全くもう・・・

低姿勢な私からの話だけで納得して書いてりゃ

こんな怖い思いしなくて済んだものを・・・

 

 

それから20分後

 

先程ののび太にそっくりな男性が

私の所へやって来た

 

 

男「ルッルカさん・・・!」

 

私「はい!」

 

男「あのっ!すっ・・・すみません・・・

  こっ・・・これ・・・あの・・・

  書いたんですけど・・・」

 

私「ありがとうございます!」

 

男「こっ・・・今度からはあの・・・

  ちゃんと事前に・・・提出するように・・・

  気を付けます・・・すみませんでした・・・」

 

 

いーいーんーだーよぉぉぉーーー!

 

そんな風に対応してくれるなら

毎回ミスがあったってあたい

ちゃんとチェックしてリスト渡すよ~~~!

 

 

・・・いや

それじゃダメか

 

 

 

受け取った書類を見直してみると

 

しっかりリスト順に並べてくれていて

その上

リストの番号と一致するように付箋まで貼ってくれていた

 

 

マジで感動する・・・!

 

 

女性陣からは何となく冷たくされてる様子だけど

この人超良い人じゃん!!!

 

一緒に仕事する上ではこの人が一番良い人じゃん!!?

 

 

結局他の人たちは

酷い書き方だったり

リストを渡してもなおやっぱり抜けていたり

なんかもー色々酷い状態だった

 

完璧だったのはのび太君だけだ・・・!

 

 

これはお礼を言わねばなるまいよ!

 

 

帰り際

のび太君の横に立ち

 

臆病な雰囲気の彼を驚かせてしまわないよう

可能な限り慎重に声をかけた

 

 

私「・・・のび太さん

  本日は迅速なご対応ありがとうございました!」

 

男「・・・・・・・!!!!!!!(ビョーン!!!)」

 

 

のび太君の身体が

 

固まった姿勢のまま5センチくらい飛び上がった

 

 

びっくりした時の猫みたいな挙動だった

 

 

男「・・・っ!!!

  ハッ・・・ハッ・・・!

  ずっずびばぜっ・・・

  びっ・・・びっぐりずっ・・・すた・・・!」

 

 

 

おい

 

 

待て

 

 

私はお前を驚かせないように

わざわざしっかり隣に立って一呼吸おいて

顔を覗き込んでから声掛けたぞ

 

 

 

目が合って一呼吸おいてから飛び跳ねたのは

一体どういう事ですかぁぁあ!!?