子供の頃から卑怯でしたが?

 

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

現在の会社で働き始めて

もう一カ月半

 

 

私は

すっかり皆さんと楽しく会話をする事が出来るようになり

「レンタカー屋へ迎えに来て~

 でもって現場まで乗せてって~」

なんて現場の方からの送迎依頼まで入るようになった

 

 

有難い・・・!!!

 

 

最初は多分

「やっべぇ真面目そうなの来たぞ・・・」

「関わらないようにしとこうぜ・・・」

という部分もあったんでしょうね

 

ようやく本格的に馴染んできた気がする

 

 

あれこれ口うるさく色々な事を変化させまくっている立場上

「嫌われるだろうなー」

なんて気持ちもあった

 

・・・が

 

びっくりするほど皆さん協力的

 

 

一人若い男性で

「多分この人家がごみ屋敷・・・」

と思うくらいのごみ収集家が居るんですよ

 

いつだって会社のデスクの下には

袋に入ったごみがいくつも置かれている

 

 

掃除の際にそれを見る度

袋を引っ張り出して椅子の上にあげておく

 

 

「片付けなさい!」という気持ちを込めてあげておく

 

 

だけど翌日にはまたデスクの下に隠されている

 

また引っ張り出して椅子の上にあげておく

 

 

いたちごっこってこういう事を言うんでしょうね・・・

 

って言うか

そうしている間にも段々増えて行ってるんですけどね!

 

 

これを二週間繰り返した結果

 

 

片付けてくれるようになった

 

 

私「あれ!?ゴミが無い!

  あれ!!?ゴミどうしたんですか!?(逆にびっくり)」

 

男「ちょっとずつ捨ててます~」

 

私「うわぁ!そうなんですか!?

  ありがとうございます!」

 

男「ありがとうございますー」

 

 

ありがとう!

 

ありがとう!!!

 

 

なんで私がお礼言ってるのか訳分かんないけど

「今まで誰にも何も言われないからそのままにしていた」

という事を

「口うるさく注意されるようになった」

なんて普通だったら意地でも無視しそうなもんじゃないですか

 

・・・まぁ・・・ね・・・

2週間も毎日毎日椅子に置かれてたら

向こうが根負けするのは当然と言えば当然なんだけど・・・

 

そこで

「てめぇ!しつけぇんだよ!」

って言わないで

私に合わせてくれるようになった事に対して

感謝したい所ですよね

 

 

ありがとう!!!!!

 

これからもマジでゴミはちゃんと片付けて!

 

なんか貴方の席の周りだけいつも臭いし

毎年夏場になるとよりやべぇって噂だったよ!!!

 

 

 

そして私は

入社した当初から気になっている事があった

 

 

それは

 

社長がいつも一人で

ごみ捨て場のごみの分別を

泥だらけになりながらやっている事である

 

聞いた話によると朝の5時に出社して

社内のトイレ掃除をした後に

会社周りを綺麗に掃き掃除して

その後ごみの分別をしているらしい

 

皆が土嚢袋にポンポンなんでもかんでも突っ込んで

トラックに積んできて

それをごみ捨て場にポイッとそのままぶん投げる

 

 

その袋の中身を取り出し

 

たった一人で

 

朝早くから分別する社長

 

 

 

可哀想じゃない!!!?

 

 

でさ

普通だったら社長がそこまでやっていたら

「あら大変!

 私たちがやりますから!」

ってなるであろう所なんだけれど

 

どうもそういう様子は見受けられなかった

 

 

入社して数週間後の帰り際にも

社長が一人でごみの仕分けをやっていたので

「手伝いますよ」

と声をかけて手伝ったんだけれど

 

他の人たちは見向きもせずにスタスタ帰って行く

 

 

安定の定時退社

ホワイト~

 

 

他の人同様

私が提案した事や教えた事を

凄く素直に聞き入れて努力してくれている20歳の女の子に

その辺の事情を聞いてみた所

 

こんな返答が返って来た

 

 

「社長が交代したのは2年前の事で

 つい数か月前までは会長がボスだった

 だから皆社長をないがしろにしている」

 

 

ほぇーーー!!!

 

だからかぁ・・・!

 

 

なんっかこう・・・

社長が怒っていても無視を決め込む人も居るし

変な様子だとは思っていたけれど

そういう事情なら納得だ・・・

 

 

ただ

現場で働く人たちは何か勘違いをしている気がする

 

現場で働く人たちのお給料を決定する権利は

現状社長にある

 

なのに

社長に媚びを売らなくて良いんだろうか・・・?

 

 

ちょいちょい

「どうせ給料上がらねぇし!」

なんて言ってる声が聞こえるんだけれど

 

そういう願望があるのなら

媚びを売る相手は選んだ方が良い気がする

 

 

現場監督という立場の人が居て

そこと上手くやらなきゃならないのは分かるんだけれど

現場監督には給料の決定権無いしなぁ・・・

 

「引退します」って分かっていて

もうすっかり会社に顔も出さなくなった会長の顔を立てていても

あまりいい事無いんじゃなかろうか・・・

 

 

皆が皆こんな状態だから

ちょっと「社長!手伝いますよ!」って言って

5~10分手伝うだけでも

とびっきり良い評価がつくんだけどなぁー

 

あからさまに媚びを売るような事まではしなくとも

「給料が上がらない」と嘆くくらいなら

最低限「給料を決定する立場の人」からは

嫌われないような配慮をした方が良い気がする

 

 

 

そして先日

 

ごみ捨て場で宝探し兼お掃除をしていた私

 

 

なんかもー色々面白いお宝が出て来るんですよ・・・!

 

新品の家電製品だったり

立派な棚だったり

ほぼ新品の工具セットだったり

 

とにかく楽しくて仕方ない

 

どうやら過去に働いていた人たちが

「在庫あったら楽だから」

という理由であれこれ発注しては

忘れ去られた物が眠っているらしいんだけれど

 

こんなの放っておく手はないでしょう!!?

 

 

全部しっかり管理して

使える物は使って行こう!

今までこの未知の在庫の分だけ利益出せてなかったって事だぜ!

 

って言うかこの新品の大きなレターケース事務所で使えるじゃーん!

わーい!もーらい!!!(完全に遊び感覚)

 

 

ただ

 

 

とにかく広い

 

 

ゴミ捨て場は私の家よりも広い

 

ロフトみたいになった所にも

まだ何やら段ボールが無数に積み上げられているのも発見した

 

 

仕事の手が空いたタイミングで

雑巾やら何やら色々持って行っては

チマチマ進めているんだけれど

これぜーんぶ片付けるとなると

年単位で時間が掛かる可能性がある

 

 

するとそこへ

社長がやって来た

 

 

社長「あれ!?誰かいると思ったらまたやってくれてるの!?

   ドロドロになるじゃない!」

 

私「そろそろ作業服が欲しくなってきましたねぇ~」

 

社長「・・・ちょっと本気で考えないとダメかもしれないな・・・

   よし!

   俺も着替えて来て一緒にやるわ!」

 

 

また社長がそんな雑用を・・・!

 

 

私は昔っからこういう作業好きだから

放っておいても勝手にやってるんだよ!?

 

だから私に気を遣わないで!

 

社長は色々忙しいんだから

そっち優先させてよ!!!

 

 

だけどそう言っても聞かない社長

 

偉そうにふんぞり返ってるだけの社長よりも

こういう社長の方が俄然やる気出るよなぁー

 

なんで他の人たちは無視するんだろ・・・

 

 

やっぱり会長の息がかかった人たちが自分達の上に居るから

協力したくても出来ない

なんてパターンもあるのかなぁー

 

なかなかうまく行かないもんだねぇ・・・

 

 

私が狭い所の荷物を引っ張り出して

社長が要不要を確認して仕分けしていく

 

そんな作業をしていた所

 

突然現場で作業をしている男性の声が聞こえた

 

 

男性1「社長!そこにいると邪魔!」

 

社長「・・・・・・・・えっ」

 

男性1「ゴミ片付けるなら端っこでやって!」

 

 

えぇぇぇ・・・!!!!?

 

 

しゃ・・・しゃちょぉおおおお!!!!!(号泣)

 

 

狭い隙間にはまって荷物を引っ張り出している私の姿は

きっとその男性からは死角になっていて見えていないのだろう

 

思わず手を止めて耳を澄ます

 

 

男性2「何やってんのよ

    邪魔くせぇなぁ!」

 

男性1「あーほんとになぁー

    今どけろって言った」

 

 

酷すぎねぇか・・・!!!?

 

 

こんなにも『社長』がぞんざいに扱われている会社が

他に存在するのでしょうか・・・!?

 

あるんだろうね・・・

状況によってはあるんでしょう・・・

 

だけど私は

悲しみで胸が張り裂けそうです・・・!

 

 

皆さんが楽をする為に

分別もしないで放り投げていたゴミを

一人必死に油まみれになって分別している社長に

「邪魔だからどけろ」ってそんな・・・そんなぁぁぁあ!!!

 

って言うかこれ

いじめじゃね???

 

大人版のいじめだよね・・・!?

 

 

慌てて隙間から飛び出した時には

男性たちは笑いながらごみ捨て場から立ち去る所で

 

そこには

 

どーんとまた

分別されていないままのごみがぎっしり詰まった土嚢袋が

5つほど置かれていた

 

なんかもう

破れて砂みたいなのが地面にこぼれてる

 

そこ・・・私がさっき・・・

ホウキで綺麗に掃除したとこなのにぃーーー!!!

 

 

私「・・・・・・・・・・・・・・」

 

社長「・・・・・・・・・・な?」

 

 

な?

って言われても・・・

 

 

かける言葉も見つからねぇよ・・・!

 

 

思わずから笑いをする私

 

 

あは・・・あははは・・・・・・

 

 

だ・・・大丈夫だよ社長!

 

これは私が分別するからさ!

 

元気出してよ!!!

 

 

 

これを見た私は

何というか本当に絶望した

 

このまま放っておいてもきっと

誰一人としてごみの分別に協力してくれない

 

ずーっと社長が一人で分別し続けるだけの

むなしい戦いになる予感しかしない

 

 

考えろ・・・

 

考えるんだ私・・・!!!

 

 

そして三日後

私は新たな策を手に

ごみ置き場に立っていた

 

 

もう

「出来ない」だの「やらねぇ」なんて言わせねぇ・・・!!!

 

 

大きく印刷してラミネート加工された

「燃えるゴミ(紙くず・木くず)」

やら

「発泡スチロール」

やら

「使用済み不凍液」

やら

「段ボール 必ず畳んで縦にして木箱に入れてください」

やらと書かれた紙を

順番に壁に貼り付けて行く

 

そしてその下に大きな木箱を用意し

その木箱にも紙を貼り付けて行く

 

 

まずはこれで

「どこに何を捨てたらいいのか分からない」

という言い訳を許さない状況に追い込む!!!

 

許さないかんな!

橋本かー〇な!

 

 

それまで置かれていた荷物も

少し離した位置に移動させ

分類別のごみが混ざってしまわないように

テープで地面やら壁やらに区切りのラインを付ける

 

 

これだけの作業で

3時間はかかった

 

脚立を持ってあっちへ移動こっちへ移動

今度は地べたにしゃがみ込んでの作業

なんかもうとにかく腰が痛い

 

 

そして・・・仕上げ(秘策)はこれだ!!!

 

 

最も大きく

A3用紙を5枚もつなげて作った紙を壁に貼る

 

 

そこにはでかでかと

 

「ごみの分別にご協力頂き

 ありがとうございます!!!」

 

と書いた

 

 

どうよ・・・!

 

先にお礼言っちゃうスタイル!!!

 

 

こんなのがでかく書かれている場所に

分別しないでごみを放置する人間が居たら

もうそれは人じゃないでしょう!!?

 

良心のある人間なら絶対分別してくれるだろ!!!

 

 

社長はこれを見て

「これでどうにかなると思えない・・・」

「今までが今までだったから・・・」

なんて言っていたけれど

 

やれる事は全部やったる!!!

 

これでダメなら次の手を打つまでよ・・・!

 

 

 

そしてその日の夕方

 

現場から人が帰ってき始めた頃に

私はそっと

ごみ置き場のドアの隙間から

皆の様子を見ていた

 

家政婦・・・もとい

『LUKAは見た』

 

近所の人に見られたら通報されるレベルの怪しさ

 

 

しかしそこには

 

壁の張り紙を見上げながら

「えぇーなんかすげぇ事になってる・・・」

「これどこ捨てたらいいの」

「それこっちじゃね?」

なんて事を言いながら

 

一生懸命にごみを分別して

各木箱にごみを入れてくれている人たちの姿が・・・!

 

 

うぉおおおーーーーー!!!

 

 

思わず飛び出して行った私

 

 

私「ありがとうございます!!!

  ありがとうございます!!!!!

  わーい!あっ!それそっちでーす!

  これからも分別へのご協力よろしくお願いしまーす!」

 

 

そして皆から

こんなお言葉を頂戴いたしました

 

 

 

「この書き方は卑怯」

 

 

へっ・・・甘いな・・・

 

 

これからもっともっと卑怯な手で

あなたたちを転がしてやるわ・・・!!!