その発想は無かった

皆様こんにちは

ＬＵＫＡでございます

先日歯医者さんへ行った時の事

いつもの穏やかなクラシックのＢＧＭを聞きながら

暖かい診察室で横になり

先生の治療を受けていた私

前回の根の治療とやらとは大違いで

一切何の痛みも無い今回の根の治療

たまに歯をゴゴゴッ！っと削られ

より一層私は

眠くなっていた

あぁ・・・とても眠い・・・

この頭に響く微妙な振動がなお一層心地いい・・・

すると

穏やかな診察室に電話の音が響いた

衛生「はいもしもし

　　　〇〇歯科医院ですー」

予約変更のお電話かなぁ～

そんな事をぼんやりと考えていたが

衛生「えっ・・・！？

　　　飲み込んだ・・・ですか！？」

ん？？？

衛生「はい・・・はい・・・

　　　確かにお食事の前まではあったんですね・・・

　　　はい・・・えぇ・・・」

もしかして

仮歯とか差し歯とかを飲み込んだ

みたいなお話か・・・？

衛生「しょ、少々お待ちください！

　　　・・・先生！

　　　〇△さんが左下の義歯を」

先生「飲み込んだって事は無いと思うよ～？」

衛生「えっ」

先生「よくそういう電話来るんだけど

　　　ほとんどの場合

　　　食事前に外してたけどそれ忘れて焦ってる

　　　とかって事が多いから～

　　　家の中探してみてって言ってみてー」

分かる！！！

それ聞いた事あるわ！！！

私の知り合いでも

洗面台に差し歯置きっぱなしだったのに

「飲んじゃった！」

って焦ってる人見た事ある！！！

衛生「あ、はい！分かりました！」

先生「洗面所とかテーブルの上とか台所とかお風呂場とか

　　　そういう所に置き忘れてる事あるみたいだよ～」

差し歯なんて経験が無いから分からないけれど

よくある事なんだろうなぁ・・・

というか

そんなに頻繁に外したりするものなのか・・・？

洗浄しなきゃならないはずだから

そういう時しか外さないんじゃなくて？

それとも何か理由があって

頻繁に外すような物なのだろうか？？？

そんな事を考えながら治療を受けていたが

衛生「って先生がおっしゃっているのですが

　　　どこかに置きわす・・・え！？

　　　喉に引っ掛かっている！？」

先生「え！？」

助手１「え！？」

助手２「え！？」

一斉に手を止めて

電話の方に顔を向ける歯医者さんの人達

先生「待って！！？

　　　喉に引っ掛かってるって・・・え！？

　　　本当に引っ掛かっちゃってるの！？」

衛生「はい・・・はい・・・

　　　喉の奥の方に・・・！？

　　　それはどういう・・・えぇぇ・・・っ」

先生「喉の手前！？奥！？

　　　見えるような位置なの！？」

衛生「喉のどの辺りに・・・

　　　はぁぁぁ・・・！

　　　最初は手前だったけど飲み込んでしまった！？

　　　えぇぇ・・・！

　　　それで今は喉の奥に違和感があるんですか！？」

マジかよ！！！

差し歯って間違えて飲み込む事もある

って聞いてたけど

そういう場合どうなるの！？

もし喉に引っ掛かっていなかったら・・・

その・・・

おトイレで回収する・・・とか・・・？

先生「喉に違和感って・・・

　　　その時食べていたのは何？」

衛生「食べていた物は何ですか？

　　　あぁ・・・あんパン・・・」

先生「そしたら喉の違和感は・・・

　　　それは・・・間違いなく飲んでるよね・・・」

衛生「え？今日今からですか？

　　　えっとちょっと待って下さいね・・・

　　　先生

　　　取れちゃった所今から治療して欲しいって・・・」

え？

そんな場合じゃなくない？

どういう事？？？

先生「えっ待って！？

　　　違う違う！

　　　うちに来てる場合じゃないよそれ・・・！

　　　まず病院行かないと！

　　　病院行って取って貰わないと！！！」

そうだよね！！？

喉に差し歯引っ掛かったまま放置して

新しい差し歯作ったって仕方ないよね！？

衛生「あのー〇△さん

　　　喉に引っ掛かっているのなら

　　　病院でそれを取って貰わないと・・・！

　　　そうですそうです！

　　　え・・・あぁ・・・え？

　　　耳鼻科・・・ですか？

　　　先生〇〇耳鼻科で良いか

　　　っておっしゃってるんですが・・・」

〇〇耳鼻科・・・

耳鼻咽喉科だったかな・・・？

いやでも違うんじゃない！？

あそこめっちゃ小さい個人医院でしょう！？

いくらあそこで喉を看てくれるとは言っても

それは喉が痛いとかそういうレベルのやつじゃない！？

もっと大きめの病院の方が安全じゃない！？

先生「〇〇耳鼻科・・・？

　　　あぁ・・・？

　　　・・・いや！そんな個人の医院じゃ・・・

　　　だめだめだめだめ！全然駄目だよ！？

　　　あそこそんな事出来る所じゃないから！

　　　ちゃんとした大きな病院行かないと！」

ですよねぇ！！？

衛生「出来ればもっと大きな病院へ・・・！

　　　そう・・・そうですね・・・！

　　　はい・・・！

　　　え・・・・・？

　　　・・・・・・・先生？」

先生「うん？」

衛生「じゃあうちには何時に予約したらいいですか？

　　　って・・・」

先生「・・・・・・・・・・・・」

そこ！！！？

まず！

まず喉に引っ掛かった差し歯の状況次第だろ・・・！

すっげぇなおい！

ひとつも冷静な判断が出来ていねぇ！

差し歯が喉に引っ掛かっちゃってパニック状態なのかな！？

先生「えっとー・・・えっとね？

　　　まずは・・・病院行って

　　　その後また電話ちょうだいって言って・・・」

衛生「はい！分かりました！」

こうして

電話で歯科衛生士さんが説明している間

まるで時間が止まってしまったかのように

私達は全員固まっていた

固まってひたすら電話の様子に耳を傾けていた

え・・・大丈夫なの？

ねぇその電話の向こうの人

ちゃんと病院行ける・・・？

衛生「はい、はい

　　　そうですね

　　　はいそれでは・・・お気を付けて・・・」

電話が終わり

全員が衛生士さんを見つめる

衛生「えっと・・・

　　　多分大丈夫かと・・・」

先生「そう・・・

　　　何だろうね・・・

　　　パニックになっちゃったのかな・・・」

助手１「そうですね

　　　　焦ったんでしょうね・・・」

うんうん

きっと初めての体験で焦っちゃって

とりあえずこの歯が無くなってしまった部分を何とかしよう！

みたいな発想に至っちゃったんだろうね・・・

衛生「いえ

　　　全然焦った様子は無かったです・・・

　　　落ち着いた様子でした・・・」

えぇぇぇーーー！！！？

落ち着いててその判断ー！！？

衛生「ご飯食べれば自然に取れるんじゃないか

　　　っておっしゃっていました」

差し歯を

魚の小骨扱いですかぁ！！！？