マジでここでは働けねぇ

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

先月頃から通い始めたハローワーク

多い時だと週に2度ほど顔を出して

最新情報のみ確認している私なのですが

 

ハローワークには

常連さんが居る

 

という事を知った

 

 

仕事をいつも探しに来ている人に対し

常連さんとかそんな軽い表現を使うのはどうなの?

と思うかも知れないけれど

 

あの人は

 

『常連さん』で間違いない

 

 

最初はあまり他の人達の事なんて見ちゃいなかったし

はっきり言ってその人以外は全く顔も見ていないんだけれど

 

ふと気付けば

 

いつもその人が居る事に気が付いた

 

 

ハローワークの情報端末機は

横1列に5台並んだものが6列あり

合計で30台同時使用が可能になっている

 

ハローワークへ行くと私は何故かいつも

その30台の中の『8番』に通される

 

前から2番目

ど真ん中

 

 

そして・・・

 

その人はいつだって『6番』に居る

 

 

40代前半くらいだろうか

髪は長めでゆるやかなパーマをかけており

いつも小奇麗にしている女性

 

こんなド田舎には若干似つかわしくない感じの風貌だ

 

 

その女性

 

私が何曜日の何時にハローワークへ行こうと

 

 

絶対『6番』に居る

 

 

 

最初にその事に気付いたのは

その女性が

情報端末を一切操作していないという

違和感に気付いた事からだった

 

 

本来であれば

若干前のめりになりながら

画面をタッチして操作を行うのに

 

視界に入る位置でそういった動きが一切見受けられない人が居たら

そりゃー違和感を感じるのも当然だ

 

 

女性は

私が『8番』の席へやって来て

30分~1時間ほど情報を閲覧し

帰って行くまでのその間

一心不乱にノートに文字を書き続けているだけなのだ

 

 

なので最初は

ハローワークの職員さんか・・・)

って思ってた

 

なんだけど

どーーーも職員さんとは雰囲気が違うし

画面を見ずにノートに何かを記入するだけの仕事なら

職員さん用のスペースが目に見えて余っているのだから

(職員募集中で事務スペースガランガラン)

そこを利用すれば良いはずだ

 

 

・・・この人

 

一体何してんだろ・・・

 

 

いや・・・まぁどこの誰がいつどこで何をしようと

私には関係が無いんだけど・・・

 

 

ただ

 

優雅にマイボトルからコーヒー飲んでる姿が

全然仕事探しをしているように見えないんだよなぁ・・・!

 

 

めっちゃコーヒー良いにおいしてんじゃん!

 

コーヒーなんて別に好きでもないけど

さっきから喉渇いてんだからやめろよ!

 

 

・・・って言うかこの中って

そんなに堂々と飲み物飲んで良い場所だったんだ・・・?

 

 

こういう場所は飲食禁止だと思ってた・・・

 

 

これまでに何度も何度も

『6番』に座る女性がノートを取るすぐ横の『8番』で

仕事を探す事になった私

 

 

たまたま私が行った日にだけ居るのか

それともマジで毎日居るのか分からないけれど

 

何だかここ(6番)だけ異空間なんだよな・・・

 

茶店で勉強している学生

みたいな雰囲気というか・・・

 

 

一瞬

「帰る家が無くてそうしている」

という発想も浮かんできたけれど

 

それにしては身綺麗過ぎる

 

こんな綺麗な服をほぼダブる事無く着ている人が

そういう状況だとは若干考えにくい

 

何よりこんなド田舎では

漫画喫茶すらも1件も無いのだから

都会のように「漫画喫茶で暮らしてるんですよ」とか

「カプセルホテルでの生活もなかなか便利ですよ」なんて事

起きえるはずもないのだ

 

 

不思議な人だなぁ・・・

 

 

そう思っていた先日の事

 

 

その日は丁度お昼頃にハローワークへ行く事になり

受付に顔を出すといつものように

『8番』の使用許可札を渡され

 

いつものように『8番』に座った

 

 

『6番さん』は今日もつつがなくご出勤されている様子

 

 

今日も特に異常無し

である

 

 

唯一異常があるとしたら

私の空腹っぷりくらいのものだ

 

 

この日は朝からバタバタ動き回って

一切食事をしておらず

 

ハローワークでの情報検索を終えたら

即刻ご飯を食べに行こうと思っていた

 

 

あぁーお腹減ったなぁ・・・

でも後ちょっとの辛抱だ・・・

 

今日はマジでお腹空き過ぎてるから

待ち時間の無い牛丼チェーン店にしようかな・・・

 

 

慌てているせいか

いつもよりかなり前のめりになりながら画面を見つめる私

 

 

そして

 

「ぐぅぅぅ~~~~・・・」

 

 

盛大にお腹が鳴った

 

 

先程までは一切音を立てていなかったお腹が

突然連続して音を立て始める

 

 

「ぐぅ~~~・・・

 くぅ?

 ぐぅぅ・・・」

 

 

 

原因は分かっている

 

さきほどから鼻先をかすめていく

めちゃくちゃ美味しそうな香りなのだ・・・!

 

前のめりの姿勢のまま腕時計を確認すると

時刻は12時20分

 

 

職員さんがお昼ご飯を食べているのだろうか

 

あーなんだろこの香り

 

煮物を煮ている時のような何とも言えない・・・

 

 

「ぐぅぅぅぅぅぅーーーーーー」

 

 

あぁっもう!

全然集中出来ないな!

 

やっぱりさっきのコンビニでおにぎり買って

車の中で1個でも良いからお腹に入れてくるべきだった!

 

 

お腹空いたぁぁぁあ!

 

 

前のめりになっていた姿勢を戻し

「ふぅーーー」と深呼吸した私は

 

 

『6番さん』が何やら

奇妙な事をしている事に気付いた

 

 

・・・・・・・えっ

 

 

 

『6番さん』は

とっても良い姿勢で

 

情報端末の前のスペースに

綺麗に真っ直ぐ置かれたピンク色のお弁当箱に入った

いかにも手作りなお弁当を

箸で一つずつ食べ物を掴み

 

口に運び込んでいた

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・えっ???

 

 

 

思わず

座ったまま斜め後ろ辺りの位置から

『6番さん』を凝視する私

 

 

なん・・・で?

 

 

えっちょっと待って・・・!?

いくらなんでもそれは駄目じゃない!?

 

 

それともここってそういう場所だったの!?

 

 

私が勝手に

昭和の図書館みたいな場所をイメージして

飲んだり食ったりしちゃ駄目だぞ!

って思い込んでただけの話であって

 

そんな・・・あの・・・

漫画喫茶みたいな感じでくつろげる空間になっている

って認識で良いんですか・・・!?

 

 

気付けば私の口は

半開き状態

 

 

唖然

 

 

はぁ~~~・・・

それは知りませんでした・・・

 

今までどんなに喉が渇いていても我慢して

どうしても我慢出来ないようであれば

隠れてこっそり飲むのも面倒だし

一旦裏口から出て車でガブガブ飲み物を飲んだりしてから

もう一度中に戻ったりしていたのに

 

はぁ・・・

そうなんですかぁ・・・

時代は変わるもんなんですねぇ・・・

 

 

そうかー

やっぱこういう場所も

時代の変化に合わせて

若干緩めに変化させていかないとならないんですかねぇ~

 

 

女性のお弁当の横には

ミカンも1つ置かれている

 

 

デザートまで完備か

 

素晴らしいね・・・

 

 

そりゃーやたら良いにおい漂ってくるわけだわ

 

 

 

じゃあ

私もバッグに入ってるいろはす飲もうかな・・・

 

 

椅子を前に出し

足元に置いていたバッグに手を伸ばしたその瞬間

 

 

女性「あのー」

 

 

はいっ!!!?

 

 

自分が悪い事なんじゃなかろうか

と思っている事をしようとしている真っ最中だったせいか

すっげー心臓がバクンッ!となって

 

バッ!!!っと声がした方に顔を向けた

 

 

 

すると

 

 

女性職員「何度も申し上げておりますが・・・

    入口のドアにも貼られております通り

    こちらでの飲食はご遠慮ください・・・」

 

男性職員「ここはねーそういう場所ではないんですよ」

 

 

 

6番さん

 

 

怒られてんじゃん!!!!!!!

 

 

 

なんっだよあっぶねぇな!!!

 

調子こいて一緒になって水ガブガブ飲む所だったじゃねぇか!

 

 

あぁ何!?

ドアの所に「飲食禁止」って書いてあんの!?

 

でしょうね!?

 

全然見てなかったけど

そりゃーそうだ!

 

って言うか書かれてなくてもそういう雰囲気じゃねぇな

って気付いてたわ!

 

気付いてたけど

なんかもーお弁当の横に綺麗に置かれたミカン見たら

「良いのかな」

って一瞬錯覚しちゃったよ!

 

 

バッグに伸ばしかけた手をサッと引っ込めて

何事も無かったかのように端末に向き合う私

 

 

男性職員「そういった場所を求めているのであれば

    もっと他の別の場所へ行って頂きたいんですよね

    いやぁ本当にねいつも言っている通りなんですけど!

    一応この端末も本来一人一人の使用時間

    決まってるんですから!

    ちゃんと規則はまもっても」

 

6番「人がいっぱい来たら

   ちゃんとどけますので~

   今はほら

   空いてらっしゃるでしょう?

   困りませんよね?」

 

 

・・・・・・・一同絶句

 

 

いや

男女の職員さんは多分

いつもこういうやり取りをしているだと思う

 

そういう感じの雰囲気してた

 

 

その後も

男性職員が必死に説得をこころみるも

まぁー全然会話が成り立っていないご様子

 

6番さんはすっごい面倒くさい感じの

受け答えをするタイプの人だった

 

 

私だったらビンタしとる

 

 

 

つまりあれだ

 

いつも居る人=必死に仕事を探している人

という事ではなくって

 

 

6番さんは

 

 

ハローワークのただの常連さんって事ですね・・・!?