人には見られたくない行動

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

とうとう『お一人様海デビュー』を果たした私

 

もうこれで

お一人様での精神的ハードルが高そうなもので

まだ試していないものは

 

『お一人様遊園地』

くらいしか思いつかなくなってきた

 

とは言っても

遊園地なんて近所には無いし

特別行きたい訳ではないので

試す事も無さそうな予感がしている

 

もうあれでしょうね

 

ここまで来たら

お一人様で行けない場所なんて無いと思う

 

行きたいならどこへでも行ってしまえ!

って感じがしている

 

 

ただ

若い頃だったらお一人様で海へは

行かなかったかもしれない

 

と言うのも私

 

泳げるようになったのは20代に入ってからなんです

 

 

このブログを読んでいる方でも

泳げない!

って方はかなり多いと思うんですよ

 

昨今泳げない人がとても増えている事も

何となく察している

つい最近まで働いていた会社でも

数名で食事会をした際に

10人中7人が泳げない

と言う話を聞いたばかりであった

 

泳げない人って多分

『泳ぐ必要が無かった』人なんだと思うんですよね

 

自分の家の近所に泳ぐ場所が無かったり

海へ行ったとしても浮き輪につかまって

ぷかぷか浮いているだけで充分楽しかったのかなって思う

 

私もそうだったから

 

私の場合は

泳げるには泳げるけれど

足がつかない場所だ

と認識した瞬間にパニックに陥るタイプの

泳げない人でした

 

これ分かって貰えるかなぁ!?

 

それまで顔を出して泳いでいたのに

その場で立とうとして

「あ、ここ足つかねぇわ!」

って気付いた瞬間

突然溺れてしまうんじゃないかって焦っちゃうんですよね

 

要するに

泳ぎに自信は無かったし

それほど泳ぎが達者な方じゃなかった

 

 

何せ幼少期に一度

とてつもなく沖まで流された事があって

恐怖心も植え付けられているもんだから

泳ぎに自信なんて持てなかったんですよね

 

 

あれはまだ私が

幼稚園に通っていた頃だと思うんですが

 

両親が海の家を手伝いに行っていて

その間私は一人で

浮き輪にはまった状態で海に浮いていた

 

その海はとてつもない遠浅の海で

すっかり安心しきっていたんだけれど

 

突然

逆流する海流にはまったんですよ

 

どんなに足をバタバタしても

浜に向かって進めない

沖に向かって凄いスピードで流される海流につかまり

どんどんどんどん沖に流された

 

海水浴場なので

他にも泳いでいる人がたくさん居たんだけれど

あっと言う間にそんな人達から遠ざかって行って

海の家がみるみる内に小さくなっていった

 

 

や・・・やべぇ・・・

どうすんだこれ・・・!

 

 

当時から

パニック状態に陥っていようが

決して取り乱す事が出来ない人間だった私は

 

悲鳴を上げる事も泣く事も出来なかった

 

 

ただただ真顔で

岸を見つめていた

 

 

何これ・・・

絶対もう戻れないじゃん・・・

え?これってどうにかなるの?

このまま流され続けるよね・・・?

超怖いんだけど

海超怖いんだけど・・・!!!

 

 

無表情な顔とは相反して

私の心の中は恐怖心でいっぱい!

周りに何も無い海のど真ん中で

たった一人ぽつんと浮いていた

 

 

だけどそこはさすが海水浴場ですよね

しばらくすると

遠くからゆっくりと小型のボートが近付いて来るのが見えた

 

 

あ・・・

これは助かったな?

 

 

と思ったけれど

ボートが遅いんだ・・・!!!

 

それまで浜の方をじーっと見ていたけれど

今度はボートをじーっと見つめる

 

 

助けて

ほんと怖いんだって

 

と言う事は声に出さずに見つめる

 

しかしそのボートよりも早く

私に声を掛けてきた人が居た

 

 

女性「だいじょうぶー!?

   戻れなくなったのー!?」

 

 

突然

浜の方から2人の若い男女が泳いできて

声をかけてきてくれたのだ

 

 

女性「引っ張って戻ってあげようかー!?」

 

私「・・・・・・・うん!」

 

 

まだ10代後半から20代前半に見える

男女のカップルが

凄いスピードで泳いで来て

2人で私の浮き輪についていた紐を掴み

浜へ向かって泳ぎ始めたのだ

 

 

女性「怖かったでしょー!

   ここ凄い流れ強いから

   ちょっと横にずれるねー!」

 

男性「これは流されるなー」

 

 

2人は私に何度も声を掛けながら

一生懸命に引っ張って浜に向かって泳ぎ続ける

 

 

私「ありがとうございます」

 

女性「良いんだよー!

   すぐ連れて行ってあげるからねー!」

 

 

浜が見えてくると

母が浜に立って私を見ている姿が

ようやく目に見えるようになった

 

母は立ったままこちらを見つめている

 

 

やべぇ・・・

怒られる・・・!!!

 

 

先程まで沖に一人で流されて

その恐怖心でいっぱいだったのに

今度は母に怒られるという恐怖でいっぱいになっていく

 

 

浜へ着くと

男女のカップルはそのまままた泳ぎに行く様子だった

 

 

女性「もう足つくから大丈夫だよね!

   気を付けてね!」

 

私「・・・うん!」

 

 

足がつく事を確認した私は

そこから必死で走った

 

 

怖かった!

怖かった!!!

怖かった!!!!!

 

もう海怖い!

もう一人でなんて泳ぎたくない!

 

だけど今はとりあえず・・・

母だ・・・!!!

 

 

砂に足をとられて転がりそうになりながら

走って母の元へ行くと

 

案の定母に怒られた

 

 

母「あんた戻って来れなくなってたでしょ!?」

 

うん

 

母「なんであんな沖まで流されるの!?

  途中で誰かに助け求めたりしなさいよ!

  大声出すとか何かあるでしょ!?」

 

そりゃそうなんですけど

 

母「怖いなら怖いって口に出して言わないと!

  誰も助けてくれないんだよ!!?」

 

まぁそうなんだけども

 

母「あんたさっき助けてくれた人達に

  ちゃんと御礼言ったの!?」

 

言ったんだけどもう一回

・・・あ、もう居ねぇわ

 

母「びっくりしたわ!

  ちょっと目ぇ離したすきに居なくなってて!

  あんたはどうしていつもいつもそうなの!?」

 

ほんとすみません

私もまさかあんな事になろうとは

 

母「まさかあの沖に見えてる小さい点がお前じゃないのか

  って思って見てたら本当にお前だったのかい!

  なんであんたって子はいつもいつも!!!」

 

そうです

『沖に見えてる小さい点』が私だったんです

 

 

この後も

たくさんの海水浴客が居る中で

説教されまくった私は

 

そこから

一人で海に入るという事が出来なくなった

 

海恐怖症&泳ぎに対する恐怖心

というトラウマが植え付けられた瞬間であった

 

流れが穏やかで

明らかに川幅が狭い川なんかだと

溺れる心配はないから遊べるんだけれど

海がとにかく怖い

 

だから

床に足が届くプール授業なんかは

全然平気だったんですよね

 

 

それから長い年月が流れて

20代になった頃

会社の慰安旅行で一週間沖縄へ行く事になった

 

最初に行ったのは沖縄の久米島だったかな

 

そこで私は

沖縄の海の美しさにすっかり参ってしまった

 

私が住んでいる地域の海とは全く違う色で

色とりどりのサンゴ礁

色とりどりの魚が泳いでいるのが

ボートの上からもう既に見えていた

 

そして

泳げる人達はシュノーケルを付けて

どんどんボートから降りて泳ぎ出した

 

 

何それ・・・!!!?

 

私もそれやりたい・・・!!!

 

 

だけど

足が届かない場所では泳げない私は

ただ黙ってその様子を

ボートの上から見つめているしかなかった

 

なんっと口惜しい・・・!!!

 

 

今の今まで泳ぐ事に必要性を感じていなかったけれど

この時生まれて初めて

泳ぐ事に必要性を感じた

 

泳げないって不便・・・!

 

今泳がずに一体いつ泳ぐのよ・・・!!!

 

 

その日の夜

私はホテルのプールの淵に

フロントで借りて来たビート板を脇に抱えて

一人で立っていた

 

 

やってやる・・・!

 

私がやれば出来る子だって所を見せつけてやる・・・!

 

 

ただ

そのプール

『足が届かない深いプール』だった

 

足を踏み込もうにもなかなか勇気が出ない

 

行け・・・!

行けって自分・・・!

 

何度も何度も自分に言い聞かせるけれど

沖に流された恐怖の思い出が脳裏をよぎる

 

でもここで克服しないと

あたい一生金づちのままなのよ・・・!

 

いっけぇぇぇええーーー!!!

 

 

という心の声とは裏腹に

そーっとはしごからプールに着水

 

ビート板につかまり

泳ぐ練習を始めた

 

その日だけで2時間くらい練習したのかな?

 

誰も居ないライトで照らされたプールで

たった一人泳ぐ練習をする20代の女

 

翌朝

「本島へ買い物に行く」

「ボートで沖にシュノーケリングに出る」

久米島内を探索する」

なんて人達の誘いを断り

 

私は朝からずーっとプールで

ビート板を持って泳ぐ練習をしていた

 

そしてそんな私を

社長だけが見て(観察して)いた

 

 

社長「ルカー!

   平泳ぎはやめろー!

   女性が平泳ぎなんて不格好だぞー!」

 

私「クロールなんて怖くて出来ないですー!」

 

社長「しっかしまぁ沖縄まできて

   プールでビート板使って泳ぐ練習ってお前・・・

   あっはははは!」

 

 

その時撮られていた写真は

後日破り捨てた

 

やめろよ

 

一生懸命な人を笑うなよ・・・!

 

愛情ある笑いだって分かってるけど

よけい燃えるわ・・・!!!

 

今に見てろよ!

絶対泳げるようになって沖縄の海を

誰よりも楽しんでやるんだからな!!!

 

 

途中でビート板を手放す時が

最も勇気が必要だった気がする

 

え・・・えぇーーーい!

もうこれには・・・頼らないんだからぁー!

 

と勢いでぶん投げて手放したけれど

物凄い恐怖心だった

 

 

そして2日間の猛特訓を経て

私はとうとう

 

『平泳ぎだけ』をマスターした

 

もうほんと

平泳ぎのスピードがハンパじゃないんです

 

他の泳ぎ方なんて出来ないけれど

平泳ぎをさせたらすげぇ早い

 

でももうこの際どうだってよかった

とにかくどんな泳ぎ方だろうと泳げるようにさえなれば

沖縄の海を楽しめるようになると思った

 

3日目からようやく沖縄の海で

シュノーケルをつけて遊べるようになった私は

海の中を眺めながら

涙が出そうになった

 

辛かった・・・!

 

この2日間

たくさんの人に笑われて

「泳げなくても出来るやつあるよ?」

なんて同情の声を掛けられ

それでも頑張った

 

頑張って良かった・・・!

 

 

それからというもの

泳ぐ事が大好きになった私は

自力で潜る練習も始めた

 

ただ

どうしても身体が浮いてきてしまうので

せいぜい魚と一緒に泳ぐ程度の

海底までは辿り着けない潜り方

 

 

そこで数年前

兄に潜り方を教えて貰った

 

「顔を真下に向けて潜るんだ」

 

へ・・・へぇ・・・?

 

「岩を目指して潜って

 最初は岩につかまる練習が良いな」

 

ほ・・・ほぉ・・・?

 

 

兄は私と違って

物凄い潜水時間なんですよね

 

もしかしてもう海面に顔を出さないんじゃないか

って不安になるくらいの長い時間潜って居られる

 

だけど潜る時って

バタ足なんですよ

 

平泳ぎしか練習していなかった私には

バタ足が何よりも大変!

兄と同じように海底を自由に散策出来るようになるのは

一体いつになる事やら・・・

 

いまだに潜るのを練習中の私は

少しずつ潜水時間をのばして行っている

 

 

数メートルの深さの海の底

 

 

人知れず岩にしがみついている謎の女が居たら

それは私です・・・!!!