お互いよく分かっている

皆様こんにちは

ＬＵＫＡでございます

私がかつて働いていたガラス工房は

ちょっと変わったイベントが目白押しだった

社長が若干変わり者だったんですよね

私はその当時

『お金の為なら何でもします！』精神が旺盛で

そこを気に入られて社長に大層可愛がって貰えた

もうほんと

色々な所へ連れて行って貰い

たくさんの事を教わった

パーティードレスを着ないと入れないようなお店でも

食事をさせて頂いた

どうすんだよパーティードレス何着も用意しちゃって

もう金輪際二度と出番ねぇよ

誕生日には豪華な花束とプレゼントを

わざわざスーツに着替えて持って来てくれる

変わった人ではあったけれど

私は大層感謝している

色々な所へ連れて行って貰えたお陰で

職場では作成していなかった

ステンドグラスの作り方なんかまで教えて貰う事が出来た

彼は楽しいイベント事が大好きで

自ら企画して

そりゃぁもうたくさんの行事を行っていた

私は常に参加者側

マラソン大会やボーリング大会

その全てに賞金が存在しており

私は毎回

行事の一か月前からそれに向けて

練習に勤しんだものだった

個人的にはマラソン大会が一番辛かった

仕事が終わった後の深夜遅くに

近所のグラウンドへ行って走る練習をする

でも！！！

賞金欲しかった！！！！！

飲み会の時には

３つ程の遊びを連続して行い

優勝者を決定する

なんてものもあった

コーラの早飲み対決で優勝した時は

コーラ中毒者のプライドを守り切った満足感でいっぱい

見たか！

これがコーラ中毒者の本気だ！

ビバ！コカ・コーラ！

そしてそんな飲み会の遊びの決勝戦で

こんな物があった

『絵の早描き対決』

対戦者は隠れた別室で待機し

お題が発表されてから別室で１分以内に絵を描き

誰が描いたものかは知らせずに

どの絵が一番上手いかを

投票者全員が手を挙げて投票する

その投票数が最も多かった人達が

順番に次の戦いへ進める

敗者は別室から出てきて

「これが私の描いたものでしたー」

と言って今度は投票者側に入る

というもの

私は昔から

あまり筆が速い方じゃないんですよね

美術部で絵を描いていた時も

肖像のスケッチを描いて完成するまでに

２週間くらい掛かっちゃう

遅い

とにかく遅い

速く描こうとすると線が細くてかなり雑になる

なんだけど

どうにかこうにか決勝まで勝ち進む事が出来た

決勝戦だけは

もう残り２名しか居ない事もあり

その場で描いてその場で投票というスタイル

対戦相手は

工房のおじさんだった

この人が速くて上手いんだ・・・！

もうその辺の道端で似顔絵描きやった方が

稼げるんじゃねぇの！？

ってくらい上手いんだ！！！

勝てる気が一切しなかった

まともにやりあったら

負ける事なんて分かっていた

だけど

賞金欲しさに私は

ずるい事をした

あの時の申し訳なさは

いまだに忘れられない

絶対あっちの方が上手かったからね！！！

ただ

社長はちょっと変わり者だから・・・

『投票制』とは言っていても

自分がかっこよく描かれている方を無理矢理勝たせる

って思ったんだよね・・・！

って言うか

賞金欲しかった！！！

この日とは全く別の飲み会の際にも

似たような形式で

『切り絵対決』

という遊びが行われた事があった

対戦者は別室で控えていて

お題が発表されたら１分以内に対戦者全員で

隠れて半分に折られた紙を切る

誰が切った切り絵かは知らせずに

投票をして優勝者を決定する

勝ち残った人達はそのまま別室で

次のお題が発表されるまで待機

私が切った切り絵がどんどん勝ち進み

４戦目程で司会者が

お題を発表する為に別室に入って来た時

こんな事を言った

司会者「ルカさんの作品見て社長が

　　　「こいつさっきからダントツでうめぇけど・・・

　　　　絶対子供の頃とか家で一人で切り絵やった事あるだろ・・・

　　　　こいつは間違いなくとんでもねぇ根暗だぞ・・・」

　　　　って真顔で言ってましたよ」

私「・・・・・・・・・・・」

別室内大爆笑

確かに私自身も

切り絵なんて何年もやった事が無かったのに

たった１分という時間制限がある中

とてつもなくうめぇな・・・！

と内心自画自賛していた所だった

さっき切った蝶々なんて改心の出来だったからね！

でも『根暗』！？

『根暗』って言った！？

『家で一人で切り絵』ですって！？

し・・・

失礼だな！！！？

そんな事私・・・

ちょっとだけした事あります・・・！！！