迷子の迷子の中年おばさん ~その1~

皆様こんにちは

LUKAでございます

 

 

えー

先日私

 

盛大に迷子になりまして・・・!

 

 

いやもうほんと!

 

ほんっとどうにかして欲しいんですけど

 

私は幼い頃から大層な方向音痴で

かなりの頻度で迷子になっていた

 

だけど

帰巣本能だけは達者な様子で

心の中で

(誰かっ・・・だれがだずげでぇぇぇええーーー!!!)

と号泣しながら全力疾走しているうちに

見知った風景に辿り着き

家へ帰れていたんですよね

 

見知った風景を目撃した瞬間の

あの安堵感と

あの絶望感はいまだに忘れられない

 

(見知った場所だけど

 なんって家から離れた場所なんだ・・・!)

 

 

そのくせ

変に度胸だけはあるから

知らない所へ平気で行ってしまう

 

 

何故学習しない

 

 

お前は迷子常習犯だという自覚を持て・・・!!!

 

 

今回は

自動車免許の更新手続きで

車で15~20分くらいの場所ですかね?

 

そこへ行っ・・・

 

行こうとしていた

 

 

数年前に更新手続きに行った時は

片道15~20分くらいで到着したので

講習が始まる20分前までには到着しているように計算し

更にそこへ10分の余裕を持たせて

家から車で出発した

 

 

でさ

毎回免許の更新時に

そこへ行っているんですよ

 

だから道だって分かってるはずなんです

 

 

なのに

どうしてだか途中から

物凄い不安に駆られた

 

 

(えっ・・・こんな道通るんだったっけ・・・?)

 

 

これが全ての始まりだった

 

 

不安が芽生えたせいで

それまで意識していなかったし

見てもいなかった景色がやたら視界に飛び込むようになり

それが更に不安を呼ぶ事になった

 

(え?え??え???

 こんな景色見た事無いけど!!!?)

 

 

後になって考えれば

私タイプの方向音痴の奴ってのは

そもそも景色なんか見ちゃいないんですよ

 

それ以外の気になる所ばかりに意識が行って

全然周りの景色なんか見ちゃいない

 

なのに急に景色を見たりしたら

そりゃ当然(見た事ねぇ!)ってなるんだよ

 

 

あっと言う間に疑心暗鬼になった私は

『運転免許試験場』の看板に反応した

 

 

(あ!!!あった!!!!!)

 

 

何を思ったんでしょうね・・・

 

運転免許試験場と運転免許の更新場所は

全く異なるってのに

(こんな建物だった気がする!)

って思っちゃった

 

 

知ってました?

方向音痴ってこんなにも無能なんですよ?

 

こんな奴に一人でおつかいなんか行かせたら

迷子になって帰って来られない可能性がある

 

 

何故だか運転免許試験場を(目当ての建物だ!)

と思い込んだ私は

そのまま建物の敷地内に入り

駐車場に車を停めて車から降りた

 

 

そして

 

 

私「・・・・・・・どこだここ!!!?」

 

 

明らかに見た事が無い建物だった

 

 

そりゃーそうだ!

 

生まれて初めて行った建物だからね!?

 

 

すると

すぐそこに居た

『ドローン試験会場』という看板を持った男性が

私の方をチラッと見て

 

 

反対側を向いた

 

 

突然敷地内に入って来て

自分で車を停めた挙句

「どこだここ!!?」

と叫んでいる中年女性

 

どれだけ怪しかった事でしょう・・・!?

 

 

知らねぇよ

お前が来たんじゃねぇか

って話である

 

どうしたら良いのか混乱した私は

その場で右往左往していたが

周りを見渡した

 

 

もうこの際

この辺りに詳しそうな人に正しい場所を聞くしかない・・・!

 

 

だけど

『歩行者』が

運転免許の更新場所への道のりを知っている可能性って

結構低いような気がした

 

 

うーん・・・・・・

 

 

いや!

そうか!

 

ここは運転免許試験場だぞ!?

この施設で勤務している人なら絶対知っているはずだ!

 

 

走って建物に近付いたが

 

中に部外者が勝手に入って良いものだろうか・・・?

 

 

思わず入口のドアの前で立ち止まる

 

 

もう一度よく考えるんだ

 

前回もその前も

一人でちゃんと辿り着けていたんだぞ?

 

 

行けないはずが無いじゃないか!!!

 

 

思い出せ・・・!

 

思い出すんだ・・・!

 

 

両手を顎のあたりに当て

目を閉じて真剣に考えた

 

 

・・・が

 

道を間違えている意識はない

 

意識は無いけれど

何だか知らない道に来てしまっている気がする

 

そもそもここがどこなのか分からない

 

 

ここはどこ?

 

私はどこ???

 

 

いや!

聞こう!!!

 

勝手に入って来るな!

って怒られたら謝罪して立ち去れば良いんだ!

 

 

意を決してドアの方に向き直ると

 

既に建物内の受付に居た2名の女性が

不思議そうな表情で私の方を見ていた

 

 

あっ・・・

 

私そんなに可哀相な雰囲気出してました・・・?

 

 

以前

ガラス工房時代に

同僚と初めて行った駅の改札で待ち合わせをした所

私はその時もやっぱり盛大に迷子になり

 

30分程してようやく

同僚が私を発見した時

 

「本当は2~3分前から

 ルカさんの姿確認してたんですけど

 迷子の子供みたいにオロオロしてて

 不安そうな表情だったのが面白くて

 ついちょっと観察しちゃいました」

 

と言われた事がある

 

 

すぐ声掛けてよ!!!!?

 

私は交際している相手と別れたって

涙の一つも流れやしないのに

迷子の時ばかりは

すぐにでも泣きそうな気持ちになる人間だよ!!!?

 

 

私「すみません

  免許の更新をしたかったんですが

  ・・・迷子になってしまいまして・・・!」

 

受付「あぁーそうだったんですか!

   大丈夫ですよー

   よく同じようにこちらに来られる方がいらっしゃるので

   地図を用意してありますから!

   はい!こちらどうぞ!」

 

 

大きく

非常に見やすい地図を受け取った私

 

 

私「今ここで・・・」

 

受付「駐車場の出口から出て

   2つ目の信号を左折

   次の信号を右折して真っ直ぐ行って

   右手側にあります」

 

私「ありがとうございます!!!」

 

 

これなら大丈夫!

 

もう分かったよ!!!

 

 

そう勢い勇んで

駐車場から車を発進させた

 

 

 

・・・・・・・が

 

何とね

 

 

駐車場の出口が2つあったっぽいんですよ・・・!!!

 

 

全然違う方向にもう1つ駐車場出口があったっぽくて

地図に示されている経路は

私が出た出口とは

異なる場所の出口から出た場合の経路だったのだ

 

 

結果

 

 

1本道を間違えている事に気付かず

言われた通りに2つ目の信号を左折し

次の信号で右折した

 

 

 

まぁぁぁぁぁぁーーー辿り着かないわな!!!

 

 

辿り着くはずが無いんだよ!

 

 

駅からただ出たい一心で

キオスクの店員さんに道を聞いたはいいけれど

その通りに進んでも行き止まりに到達し

何度も聞きに行った結果

嫌な顔をされた事を思い出す

 

 

ちょっと待って・・・!!!?

 

左折したり右折した後に直進して来たから

もう既に元来た場所がどこだったか

分からないんですけど!!!

 

 

そこから

 

20分以上彷徨った

 

 

もうね

泣くかと思ったよね

 

営業をやっていた当時

道央の方でよく迷子になっていたけれど

あの時よりもなお一層精神的ダメージが大きい

 

 

だって

 

あんなに早めに家を出たのに

もう絶対間に合わない・・・!!!

 

 

誰がだずげでぇぇぇえ!!!

 

 

 

36歳

本気で迷子

 

目も当てられない状態である

 

 

何度も何度も車の中で悲鳴を上げる

 

 

私「前回どうやって来たんだよ私・・・!!!

  すんなり辿り着いた気がするけど

  お前はほんっとすげぇやつだよ!

  たった5年の間に私はこんなにも無能になっちまった!

  免許の更新すらも満足に出来やしないよ・・・!!!」

 

 

グルグルグルグルと

ひたすら車で走り続け

 

ようやく辿り着いた

 

 

本来なら絶対来ないであろう

駐車場の出入り口すらない

 

建物の裏側に

 

 

目の前にあるのにぃぃぃーーー!!!

 

 

入口が分かんねぇよぉぅ!!!

 

 

入れてくれぇぇぇ!!!

 

 

そこでも再び大幅に時間をロスし

ようやく到着した時には

講習開始時刻の5分前だった

 

 

なんって時間にルーズな奴だよ!

最低だな!?

 

何が優良者講習だよ!

 

優良者が聞いて呆れるわ!

 

 

受付「時間ギリギリなんで!

   急いでください!

   まずこれ書いて1番窓口へ行って!

   3番窓口で印紙買って!」

 

私「すみませんすみませんすみません!!!」

 

 

どの受付へ行っても

「時間ギリギリなんで急いでください!」

と滅茶苦茶に急かされる

 

 

もう・・・

 

1時間後の講習でいいです!!!

 

自分もう迷子でヘトヘトで

精神がズタボロだし

 

建物の中こんなに走り回って

汗だくになってるの私だけじゃないですかぁ・・・!?

 

お願いだから今回の講習に間に合わせようとして

私のケツをひっぱたかないでぇぇ・・・!!!

 

 

受付「はいでは3階まで急いで!!!」

 

私「は、はい!」

 

 

さされた方を見ると

そこには

 

階段があった

 

 

3階って言った・・・?

 

 

ここに到着してすぐに

車から降りてダッシュ

 

記入用紙を受け取って

ものすげー汚い字で焦って書類を記載して

そこから順番に受付を走って移動していた

 

そこから更に

3階までダッシュですか・・・?

 

 

や・・・

やりますともぉおおおお!!!

 

 

階段を2段飛ばしでグンッグン駆け上がる

 

 

しっ

 

死ぬ!

 

心臓が破裂して死んでまう!!!

 

 

私「ぜひぃっ・・・

  ぜひぃっ・・・!」

 

受付「はいそれでは2番の教室へどうぞ!

   すぐ始まりますから!」

 

私「ぜひぃっ・・・!

  ずびばぜげぇほぉぉっ!!!」

 

受付「・・・・・・・・・・」

 

 

肺と背中に痛みを感じながら

それでもまだ教室へ向かって走って行くと

もう講師の先生がスクリーンの前に立っていた

 

 

講師「ではお手元の用紙に名前を書いて

   窓の方へ向かって紙を伏せた状態で回してください」

 

 

はいはいはいはい!

 

えーっとまずは

私の席番号はここで・・・

この紙に書くのね?

 

バッグの中からペンを取り出して名前を記入

 

 

ついでにバッグから水を取り出して

ゴックゴクと喉に流し込む

 

 

はぁぁぁ生き返るぅぅーーー!!!

 

 

よし!

書くぞ!

 

記入し終えた紙を裏返し

右手で持って

 

 

私「すみませんお願いし」

 

 

 

 

私が一番窓際だった